シンオウカラーズ

ブログ名の由来はポケモン(DPt)のシンオウ地方とスプラトゥーンのシオカラーズより。

シンオウ地方(北海道)から誰得情報を伝えるポケモンブログ。
旧ブログ名『道オフ・ナウ』

名探偵ピカチュウシリーズの思う所

発売から2か月経ったということで、恒例の思う所シリーズ。
映画版は感想書いてるんですが、3DS版は感想書き残してないんですね。
ということで今回は3DS版、映画版、Switch版の3つについて言及していきます。
例によってネタバレ注意でお願いいたします。


感想
全編通した感想としては『アドベンチャーものとしてはボリューム不足、ポケモンのゲームとしては平凡』といった感じ。
ゲームジャンルは『シネマティックアドベンチャー』と表しており
比較対象は某裁判ゲーム等になるかと思いますが
それらと比べるとシナリオ面でもテキスト面でもボリューム不足を感じます。
アドベンチャーものはテキストがメインで元々ボリューム不足を感じやすいジャンルなので
『アドベンチャーものとしてはボリューム不足』という評価は非常に心証が悪いです。

一方でポケモンのゲームとして見るとこれといった強みがありません。
ピカチュウのおじさん走りこそ独創的ではありますが
それ以外はポケモンの3D化に伴い本編でも見られるモーションが多いです。
グラフィック面もゲームとしてはやや悪い部類で、ポケモンとして見ても平凡な部類。
Newポケモンスナップ等の前例を踏まえると良いとは言えません。
映画版含めて『声優陣が豪華』という側面がありますが
これを良さとするのは他に良さが無いという意味でもありますね。
逆に悪い部分は難易度やボリューム不足といった部分で
こちらもポケモンとしてはよくあるかなということで
良くも悪くも『平凡』と言えるゲームでした。

最大の難点は発売間隔。
3DS版でも新コンビから完全版まででも2年もかかっており
新コンビからSwitch版までとなると7年も間隔が開いてしまいました。
続きが気になるアドベンチャーものとして発売間隔が開きすぎています。
地続きのアドベンチャーものでこの発売間隔は致命的としか言えず
『続きが気になる』を通り越して『前作の内容忘れた』となってしまいます。

ポケモンで7年というのは致命的を通り越してしまっており
本編ではこの間にSMからSVまで7本が発売される間隔。
最新作が次々発売される一方で、名探偵ピカチュウは足踏みを続けてしまいました。
新コンビ、完全版、映画版、Switch版とありますが
それぞれ最新のポケモンが登場することは出来ず
軒並み『ちょっと古いポケモンが活躍するゲーム』となってしまっています。
ここまで間隔が広がってしまうと若い層は続きを待っていられないし
自分のようなベテランプレイヤーは前作の内容を覚えていられません(
発売機種も3DSとSwitchと跨ってしまい
シリーズを楽しむ敷居が上がってしまっています。
一応Switch版の終わり方が『完結』の形となっている点で
これ以上の続きは無い終わり方が出来たのは幸いだったかと思います。

シナリオ
かなり制約の多い中でのシナリオだったかと思います。
ポケモンの性質上CERO『A』は死守したいところですが
これに準拠すると扱える事件が大きく限られます。
ミステリーなのに殺人どころか傷害も難しく
悪事は専ら窃盗に偏ってしまいます。
加えて多言語での発売となるため、ミステリーの定番である『暗号』も扱えません。
割と前提の時点で雁字搦めが否めない作品かと思います。

という説明を何故最初にするかというと、登場ポケモンでトリックがすぐ分かっちゃうんですよね。
場合によっては事件が起きる前からトリック用ポケモンが分かるケースもありました。
逆にトリックから用いられたポケモンを推理するというケースもありましたが
ミステリー的に多用は出来ず、1件限りでしたし
選択式なので難易度も高くありませんでした。
総じて難易度が低く、先の読みやすいシナリオでした。

とはいえ、シナリオがシンプルというのはデメリットばかりではありません。
この手のアドベンチャーゲームでは『フラグ立て』に苦慮する場面が多いですが
「次は〇〇をしよう」に準じていれば進むことができるため、苦慮する場面はありませんでした。
その上で手詰まりが生じた場合はピカチュウからヒントを貰えたり
Switch版では選択肢の正解を表示するオプションもあり
小さな子供でもクリアしやすい難易度になっていました。

登場ポケモン
先の通り最新作のポケモンの登場は無かったんですが
ポケモンにありがちな初代のポケモンばかり、ということもなく
各地方のポケモンが満遍なく出ていたのは評価点ですね。

一方で出番の格差というのが激しく
クイズの答え要員でただ居るだけのポケモンが少なくなかったのが課題点でした。
複数話に渡って活躍に機会があるポケモンが居れば
紹介字幕が出ておしまいのポケモンだったり、活躍の偏りが激しかったです。
登場ポケモンが少ないけどみんな活躍するゲームにするのか
活躍するポケモンは少ないけど登場するポケモンが多いゲームにするのかで
今回は後者のコンセプトだったということなんですが
特にSwitch版ではモデリングの無駄遣いレベルのポケモンが多かったのは否めませんでした。

なので『〇〇が登場するから買う』という買い方だと痛い目を見たゲームかと思います。
厄介なのはパッケージに居るのに活躍しないというパターンですよね(
性質上特定のポケモンの活躍を期待するポケモンプレイヤーは多いので
『パッケージに居るのにチョイ役』みたいなのは良くなかったかと思います。

総評
世間的な評価はポケモンを加味しても低めなシリーズになるかと思います。
やはり『7年がかり』で待ちに待ったゲームが『平凡』という部分は良くなかったですね。
パッケージ版の市場価格が、特にSwitch版はかなり下がりましたが
特典カード云々を抜きにして、これが適正価格だと思っています。
そういう意味では市場価格の変動は正直ですね。