シンオウカラーズ

ブログ名の由来はポケモン(DPt)のシンオウ地方とスプラトゥーンのシオカラーズより。

シンオウ地方(北海道)から誰得情報を伝えるポケモンブログ。
旧ブログ名『道オフ・ナウ』

ポケモンBDSPの思う所

イマイチ対戦用の育成まで手が伸びないBDSP。
初期からランダム通信が行えないというのが思いの外キツイですね。
逆に言うとランダム対戦も搭載されていないので
実装までにのんびりできればという見方も出来るでしょうか。
対戦環境を整えたぐらいに投稿しようと思ってましたが
いつになるのか分からないので、思う所シリーズの更新。
例によってネタバレまみれなのでクリア後推奨です。


BDSPの感想は・・・ちょっと一言では難しいでしょうか。
忠実な部分は忠実だし、ばっさり変わってる部分もあるし
シナリオのポケモンは超ガチな反面、わざマシンは使い切り。
バトル面の導線を整備しているのに、ランダム対戦未搭載。
『どっちつかずで何をしたいのか分からない』が感想になりそうです。

忠実なリメイク
シナリオやマップ、BGMといった部分はDPに非常に忠実なリメイク。
漢字モードの実装もありテキストに若干の修正は入りましたが
大筋どころかシナリオ進行はDPの展開そのまま。
Ptで変更された部分等も全てDPの流れを汲みました。

マップに関しては背景や地形といった細かい部分がPtで変更されてましたが
ほぼ全てでDP準拠となりました。
とはいえ、これは第一報から分かっていたことであり
発売前の時点で判明していたと言える点ですね。

BGMは原曲に忠実でほぼアレンジ無し。
DS版から音源が変わっただけとなりました。
同じく景山さん1人のアレンジとなったピカブイを見るに
大胆なアレンジが無いのは発売前から予想してましたが
あまりの忠実さにちょっと物足りなさも否めませんでした。
HGSSORASでは戦闘曲を含めて新曲もありましたが
今作はそれも無いというのも物足りなさを後押ししてるかもしれません。
一方でクリア後ながら『DSプレイヤー』なるアイテムが入手でき
DS音源のBGMを聞くことができるというのは良かったですね。

新しいリメイク

一方で新しくなった部分もチラホラ。
秘伝技は手持ちポケモンではなく、野生のポケモンに使ってもらう流れに。
旅パに秘伝要員を入れずに進行出来るようになりました。
ただし、使用するにはジムバッジに加えてわざマシンの入手が必要で
半数が強制入手ではないので見逃すと痛いのがネック。
転送で省略することも出来なくなったので
回収プレイに際しては若干マイナスの影響となりました。

秘伝要員が不要というのは、旅パのバランスにも影響します。
筆頭の秘伝要員であるビーダルへの影響が大きいでしょう。
先述の通りマップはDPのままとなっているため
秘伝技でショートカット可能なルートがそのまま。
戦闘用と秘伝用でルート選択を迫るマップが
BDSPでは実質素通り可能となっております。
この辺りが少しちぐはぐになってるかなと感じました。

最大の要素は地下大洞窟の存在となるでしょう。
DPと同じくハクタイシティ到着後から潜れるようになるんですが
この時点でシンオウ図鑑外のポケモンが入手可能。
概ねプラチナの追加出現に該当するポケモンが出現します。
秘伝要員の不在で空いた旅パの枠を
早々に埋めることができるのは嬉しいですね。

出現レベルはジムクリア毎に上昇。
ジムリーダーの最高レベル並みかそれ以上での出現と
即戦力としやすいのは非常に有り難いですね。
(ただし剣盾同様自身よりレベルが高いとゲット率が激減)
近いタイミングで出現ポケモンも増えていきます。
剣盾はレベルキャップの関係で自由度がイマイチでしたが
今作はその辺りが解消されたようです。

クリア後には御三家ポケモンを含む
ホウエン地方までのポケモンが続々出現。
ポケトレや大量発生と合わせてほとんどのポケモンが手に入ります。
パルパークは過去作の伝説のポケモンが手に入るハマナスパークに変わっており
BDSPで493種のほとんどを入手できるという環境になりました。

難易度

ジムリーダーの手持ちはDP準拠でレベルも合わせてきました。
PtやBW2ではガラッと変わっているので懐かしさもありましたね。
切り札のポケモンにはオボンのみを持たせている傾向も変わらずですが
中盤以降は切り札以外のポケモンもアイテムを持っているという状態で
先発ポケモンが壁や天候で場作りするというガチ構成に。
使用ポケモンやレベルを変えずに上手い調整をしたなと思いました。

ギンガ団の幹部以上や四天王等もこの傾向は変わらず。
後半はかなりのガチコンボも存在しており
レベル差が小さいとハマると負けまで見える程強力に。
傾向を見て対応したり、レベル差でゴリ押したりは可能ですが
初見で突破するには結構な難易度となりました。

加えてダイパは思考ルーチンが良かったんですが
今作はボスキャラクターを中心に思考ルーチンの向上が見られます。
先の通り技構成がガチになっている所で
場作りから後続に繋いだり、技を無効化したりと交代出しするシーンがチラホラ。
過去作品ではレベルや努力値、相手の能力上昇といった方向で強化されてましたが
ポケモンという作品で考えると思考ルーチンでの強化は自然で良いですね。
対人戦の入り口という面でも良い傾向になるかと思います。
レイドバトルで味方に入る剣盾で強化して欲しかったところですが

バトルサーチャーのおかげで元々金策には困らない作品でしたが
地下大空洞のわざマシン交換が噛み合えば無限金策も可能というのは予想外でした。
噛み合う日は週に1回程度とあまり多くないんですが
わざマシンだろうとドーピングアイテムだろうと
リゾートエリアのリボンだろうと買い放題になるのは嬉しいですね。
一方で所持金限界は6ケタなのを見るとこの仕様は意図的に思えます。

対戦面を重視するのかしないのか問題

技に関しては当時を忠実に再現、ということもなく
第五世代以降の新技も織り交ぜつつのリメイクに。
御三家のレベル技はかなり手が入っており
ナエトルは初期草技がすいとるからこのはに変更。
技威力もひのこ、みずでっぽうと並び、再序盤から扱いやすくなりました。
ヒコザルはレベル技にグロウパンチが追加(USUMタマゴ技)
モウカザル進化時のマッハパンチは据え置きで、選択肢が増えました。
ポッチャマは初期水技があわからみずでっぽうに変更。
剣盾同様にあわはみずでっぽうに置き換える方針のようです。
細かいところではバブルこうせんの習得レベルが18で
DPの22を再現することなく、Pt以降のレベルが採用されました。

その他にもレベル技に調整が入ったポケモンが若干登場。
主に剣盾未登場組にテコ入れされました。
変わったところでは剣盾廃止技のとびげりの代用として
とびかかるを習得したポケモンが増えたんですが
対戦面への影響はイマイチ少なそうです。
とはいえ、しっかりと調整が入るのは面白いですね。

タマゴ技は新規より復活がメイン。
有名どころでピィのはらだいこ、カラナクシのじわれ
リオルのこのゆびとまれ辺りになるでしょうか。
剣盾で廃止されていた技がほとんどですが
ここで戻すあたりバランス調整を意識してるんでしょうか。

一方でわざマシンが使い捨て仕様に逆戻り。
9割方は当時と同じ中身となっていますが
いくつか該当する廃止技が別の技に置き換えられました。
多くのシーンでわざマシンは複数貰えるんですが
再入手性の担保が薄い為シナリオでおいそれと使えないのは苦しいですね。
とはいえトバリデパートで三種の神器等の有用わざマシンが揃っており
日替わりランダムながら地下大洞窟で再入手できるので困るほどではなさそうです。
結果としてDPのわざマシンと剣盾のわざレコードを両取りといった次第に。
わざマシンの為の周回プレイは必要なさそうですが
継続的にプレイしてわざマシンを集める必要がありそうです。

わざマシンでは汎用技としてかげぶんしん、いばるが復活。
ほえる、つばめがえし、はねやすめ、じこあんじといった
剣盾で大きく調整が入った技も据え置きで復活となりました。
一方でどくどくの習得ポケモンは剣盾準拠に。
対戦環境を意識した調整は少しですが入っているようです。

凄い特訓やミントといった部分は剣盾から継続。
めざめるパワーはアンノーン専用技となったこともあり
今作でも伝説のポケモンの厳選はそこまで荷にならないでしょうか。

一方でけいけんアメは採用されず。
レベル上げの施設も存在せず、経験値稼ぎは不便に。
50まで上げる分には双子ボム等ダイパ時代の小技が活躍します。
凄い特訓に為に100まで上げる分にはレベル差補正が働く為
最大強化四天王の周回が必須となりそうです。
何と今作における最大強化シロナは平均レベルがHGSSレッド越えしており
ガブリアスも歴代最高タイの88となりました。
個体値+努力値+アイテム所持とHGSSレッドより難易度は爆上がりで
レベル100を並べても苦戦する相手なのが辛いところ。
見方を変えればレベル差補正を活かして経験値稼ぎができる場と言えそうです。

バトル用のアイテム、特にパワー系の入手にはBPが必要ですが
バトルタワーは序盤の進化前ポケモンも技構成がガチであり
旅パで相手をするのにも一苦労というのが実情。
加えて過去作で軟化された部分が軒並み元に戻っており
7連勝しなければBPは貰えず、禁止伝説やオーバーレベルで楽も出来ません。
マスタークラスではランク上昇毎にアイテムやBPが貰えますが
そこに至るまでの敷居が高く、育成環境を整えるのも一苦労します。

対戦面で大いに役立ったYボタンの状況確認が廃止に。
現在の能力変化状況や、壁や天候の残りターンを確認する術が無くなりました。
対人戦を踏まえると消してはいけない要素です。

シナリオ進行がバトル向けの入口として設定され
ポケモンユーザーがバトルに向かうという導線は良いんですが
途中途中の整備が甘く、バトル人口増加には至らないかなというのが感想です。
何より、GTSもランダムマッチも無いという現状では
バトルに興味が湧いても遊べないのが実情です。

悪いところ
まずはなんといっても操作性ですね。
Lスティックでも十字キーでも操作できる仕様になっており
ランニングシューズの時点で移動速度はなかなかと言えます。
十字キーはBボタンと同時押しが必要ですが
Lスティック操作は常時ダッシュになるのがありがたいですね。
一方で十字キーだと原作通りの縦横1マスずつに移動しかできず
斜め移動等の細かい操作ができません。
反転時には必ず一時停止が入ったり
段差際での操作がおぼつかないとかなり扱いにくいです。

Lスティックはというと0.5マス単位で斜め移動も可能。
常時ダッシュになるのもあり、移動自体は悪くないです。
扱い難いのは壁際で、壁に対してちょっとでも角度が入ると減速する仕様。
先の通りマップはダイパ当時の地形が流用されている為
1マスしかない通路なんかは減速不可避となってしまいます。
十字キー十字キーで操作難ということで
どちらの操作も扱い難いという残念な仕様となってしまいました。

最悪なのは自転車の操作。
剣盾以上に慣性が乗るようになっており
細かい通路は操作難で1マスの通路はまさに地獄。
ただ通路を歩くだけなのに電○イライラ棒のようなストレスを感じます。
孵化のお供にあたる廃人ロードはまさに1マスの通路の連続なので
到底孵化には向かない道となってしまいました。

今作ではタイプのアイコンが変更。
ポケモンにおけるタイプのアイコンは統一されており
剣盾でもGOでもポケマスでも同じで使い慣れたものでした。
これを全タイプガラッと変えられては堪ったものじゃありませんね。
技選択画面でも未だに違和感しかありません。

ポケッチは・・・無い方がマシと言えるほど扱い辛いです。
2画面を前提に作られていたものを、1画面切り替え方式でそのまま持ってきたので
ポケッチを使いながらの操作ができないというのは致命的な欠陥。
ダウジングマシンを歩きながら使えないというどうしようもない仕様となりました。
隠しアイテムはプレートを中心にたくさん残っており
ダウジングマシンの使用頻度は凄く高いんですが
こんな仕様では使い様がありません。
カウンターに至っては画面が切り替わったらリセットと
もはや何のために存在するのか分からないアプリに。
加えてポケッチは改良されたPt版ではなくDP版なので
ボタン1つだったり、視認性が改善されてなかったりと
細かい部分でも扱い難く、無い方がマシと言えてしまう程でした。

バグに関してはあまり触れないでおきます。
一応メインのバグはver.1.1.1限定である点と
バージョン違いではローカル通信も出来ないという点から
今後量産されるということは無さそうです。
ポケモンHOME開通に際して問題になりそうな部分は多いですが
剣盾でやらかした部分はHOMEで修正されているので
そこでしっかり防いでくれればってところですね。

良いところ
『愛のあるリメイク』とTVCMを打っただけあって
細かい部分の再現が凄くしっかりしていました。
ボックスの壁紙なんかはDPの合言葉で追加された分どころか
Ptで追加された分まで再現されており、愛を感じずにはいられません。

モーションは第七世代から目についてはいましたが
敵トレーナーのモーションも今作は良く出来てますね。
ボール投げ、技の指示、倒した際のモーションは
ストレーナーに限らず、モブトレーナーも良く出来てると感じました。
バトルサーチャーという再戦要素もあるため
また見たくなってもすぐ見れるのは嬉しいですね。
敵トレーナーのオシャボこそ採用されませんでしたが
ストレーナーもボールカプセルを使うというのも良い仕様ですね。

ボスキャラクターに関してもジムリーダーの再戦が登場。
ピカブイと同じくジム内で1日1回ながらバトル出来ます。
手持ちのガチ度は上がり、難易度は高いものの
Ptとは別の形で再戦できるというのは嬉しいですね。
限定シールの入手という形で収集性もあるので
再戦の需要があるというのも嬉しいですね。

変わったところでは博士の助手であるコウキ/ヒカリとのバトルも登場。
ライバルと同様に土日に1日1回バトルを行えるように。
選んだ御三家やコウキかヒカリかで手持ちが変わり
条件を満たして強化された際もガラッと変わる手の込みよう。
ガチ構成なのは相変わらずで使用タイプの偏りが無い分
ジムリーダーよりも強敵と言える部分があります。

先の通り四天王やチャンピオンもクリア後は強化され
更に条件を満たすとレベルが上がり、四天王全員が6体扱うように。
攻略や経験値稼ぎといった部分にも触れましたが
使用ポケモンの増加という面での強化もあり
本編外の部分での活躍にも繋がるという効果もあります。
特にリョウ、キクノ、ゴヨウはポケマス未登場。
先のコウキも含めてバディーズ候補が増えた形となり
今後の登場に期待したいところですね。

まとめ
剣盾を対戦用、BDSPは剣盾に出ないポケモンの収集等と考えていたので
BDSPがここまでバトルを重視したのは驚きでした。
GMStationやコロシアムの導入で通信の地盤が出来れば
BDSPでのバトル環境というのも盛り上がるかなと思います。
一方でポケモントレーナーとしては剣盾とBDSPにバトル環境が分かれて
どちらを主軸に置けばいいのか分からない、というのが難しいところですね。

見せ合い画面の改修だったり
キョダイマックスの入手性に対しダイスープだったり
通信の際に使うパスワードが4桁から8桁になったりと
剣盾ではアップデートで改修された部分が多々ありました。
BDSPもそういった形で改修されればもっと楽しめる作品になりそうです。
言い方を変えると剣盾初期並に通信面に難があるとも言えるんですが・・・。